Open Garden for Charity 2023 | Asoh Megumi Garden Design https://asohmegumidesign.com 麻生 恵 ガーデンデザイン イギリスの庭 Tue, 18 Apr 2023 02:40:08 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.3 Open Garden for Charity 2023 https://asohmegumidesign.com/archives/1155 Tue, 18 Apr 2023 02:34:12 +0000 https://asohmegumidesign.com/?p=1155 今年で3回目となる、チャリティーの為のオープンガーデンをいたします。 今回は、ユニセフ、国境なき医師団、

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オープンガーデンのお知らせ 麻生恵 ガーデンデザイナー

今年で3回目となる、チャリティーの為のオープンガーデンをいたします。

今回は、ユニセフ、国境なき医師団、あしなが育英会、にご寄付いただきます。

庭に入る際に、おひとり500円以上のご寄付をお願いいたします。

開催日
5月4日(木)、5日(金)、7日(日)、21日(日)、28日(日)

時間 13:00から16:00

※駐車できません。散歩がてらいらして下さい。
※雨の場合は中止です。

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Open Garden for Charity 2022 https://asohmegumidesign.com/archives/1143 Wed, 01 Jun 2022 03:01:13 +0000 https://asohmegumidesign.com/?p=1143 2022年4月~5月に自宅でオープンガーデンを致しました。 お預かりした募金は以下の団体に寄付させていた

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オープンガーデンのお知らせ 麻生恵 ガーデンデザイナー

2022年4月~5月に自宅でオープンガーデンを致しました。
お預かりした募金は以下の団体に寄付させていただきました。

ウクライナ緊急募金(ユニセフ国連児童募金経由)
¥60,100

あしなが育英会
¥30,400

 

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庭を作り変える https://asohmegumidesign.com/archives/1145 Sat, 26 Mar 2022 03:21:53 +0000 https://asohmegumidesign.com/?p=1145 20年近く経った庭を作り変えました。 新しい庭のデザインコンセプトは、シンプル+ダイナミック。 そしてめ

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20年近く経った庭を作り変えました。
新しい庭のデザインコンセプトは、シンプル+ダイナミック。
そしてめざすのは地域に開かれた庭です。
以前の庭は家族の為の庭でしたが、新しい庭は人と人を繋ぐ庭です。

主人公は以前の庭も新しい庭も同じ。父が50年以上前に植えた大きなシダレザクラです。
その大きな樹冠の下に、サクラに包まれるように、家族が寛ぐ為のテーブルと椅子がある、その景色は以前の庭も新しい庭も変わりません。

庭を作り変える ガーデンデザイナー 麻生恵

以前の庭はイギリスから戻ってほどなくして作りました。日本でどんな多年草が育つかの実験ガーデンでもありましたので、色々な草花に包まれていました。父のサクラの下に家族の集うテーブルがすっぽり包まれるように、円形のテラスを作りました。

庭を作り変える ガーデンデザイナー 麻生恵

新しい庭は地域に開かれた庭です。人と人を繋ぐ庭ですので、多くの方々が集えるように広いデッキを作りました。人は緑に抱かれる時、心が安らぐものです。ですからデッキを樹木の株元ギリギリまで持って行き、人が緑の下に座れるように、先ず樹木を図面通りの位置に植え、その後にデッキを作りました。

庭を作り変える ガーデンデザイナー 麻生恵

「リアス式デッキ」これが私のつけた名前です。デッキと植物が交じり合った、私らしいデザインです。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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母 望月真理 カンタ本出版 https://asohmegumidesign.com/archives/1127 Wed, 29 Sep 2021 03:29:07 +0000 https://asohmegumidesign.com/?p=1127 母 望月真理のカンタの本が出版されます。95才の今も現役で、毎日糸と針を持って作品を作り続けています。

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望月真理 カンタ本

母 望月真理のカンタの本が出版されます。95才の今も現役で、毎日糸と針を持って作品を作り続けています。

カンタとは今はもうすたれてしまったインドの刺し子。貧しい人達が、再利用の為に、使い古した布を重ねてチクチクと縫って補強した、暮らしの民藝でありながら、その芸術性の高さは多くの人の心を捉えます。

母は古いカンタの布を集め、その技法をひも解いていきました。いらい40年以上、母のカンタはいつしかインドの技法を受け継ぎながら、母独自の日本の色彩のカンタに発展しています。

書 名:カンタ刺繍 そのモチーフと技法
著 者:望月 真理
出版社:誠文堂新光社
定 価:4,950円(税込)
発売日:2021年10月8日

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第24回セミナー(2021/10/23) https://asohmegumidesign.com/archives/1134 Wed, 29 Sep 2021 00:50:44 +0000 https://asohmegumidesign.com/?p=1134 「新しい緑のガーデン イギリスの庭に学ぶガーデンデザイン」をハウスクエア横浜にて開催いたします。 イギリ

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ハウスクエア横浜 セミナー ガーデンデザイナー 麻生恵

「新しい緑のガーデン イギリスの庭に学ぶガーデンデザイン」をハウスクエア横浜にて開催いたします。

イギリスの庭に学び、デザインと言う切り口で作る、日本の新しい緑のガーデン。コロナ禍の今だからこそ、緑と過ごす豊かな暮らしが注目されています。長く撮りためた美しいイギリスの緑の庭の画像を使って、そこからデザインを学びます。都会で作ってきた「緑に包まれる暮らす庭」の実例も画像でご紹介。今回は、全面的に作り変えた我が家の新しいガーデンもご紹介いたします。美しい画像で構成された贅沢な2時間です。

会場: ハウスクエア横浜 4Fセミナールーム

開催日時:
2021年10月23日(土)13:00~15:00

定員:40名

お申込み・お問い合わせ:
お申込みページへ
ハウススクエア横浜へのアクセスはこちら

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Open Garden for Charity 2021 https://asohmegumidesign.com/archives/1123 Tue, 28 Sep 2021 03:38:26 +0000 https://asohmegumidesign.com/?p=1123 5月にチャリティーの為に、自宅でオープンガーデンを開催致しました。100名以上の来場者があり楽しい時間を

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オープンガーデンのお知らせ 麻生恵 ガーデンデザイナー

5月にチャリティーの為に、自宅でオープンガーデンを開催致しました。100名以上の来場者があり楽しい時間を過ごしました。ありがとうございました。

お預かりした募金は以下の団体に寄付させて頂きました。

国境なき医師団 ¥32,900
あしなが育英会 ¥37,000
ユニセフ    ¥19,200

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第23回セミナー(2021/5/22) https://asohmegumidesign.com/archives/1117 Fri, 16 Apr 2021 02:19:38 +0000 https://asohmegumidesign.com/?p=1117 「新しい緑のガーデン イギリスの庭に学ぶガーデンデザイン」をハウスクエア横浜にて開催いたします。 今回は

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ハウスクエア横浜 セミナー ガーデンデザイナー 麻生恵

「新しい緑のガーデン イギリスの庭に学ぶガーデンデザイン」をハウスクエア横浜にて開催いたします。

今回は、全面的に作り変えた我が家の新しいガーデンもご紹介いたします。

会場: ハウスクエア横浜 4Fセミナールーム

開催日時:
2021年5月22日(土)13:00~15:00

定員:50名

お申込み・お問い合わせ:
お申込みページへ
ハウススクエア横浜へのアクセスはこちら

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木漏れ日を作る https://asohmegumidesign.com/archives/1114 Tue, 23 Mar 2021 02:57:07 +0000 https://asohmegumidesign.com/?p=1114 Hannah Peschar のオフィス前の小さなコーナーです。 私達は誰もがこのコーナーに座って、お茶

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木漏れ日を作る ガーデンデザイナー 麻生恵

Hannah Peschar のオフィス前の小さなコーナーです。
私達は誰もがこのコーナーに座って、お茶を飲んだり、本を読んだり、ゆっくりとした時間を過ごしたい、と感じます。
それは、このコーナーが頭上の葉を透かして注ぐ木漏れ日に包まれているからです。
ガーデンデザインとは光と影の立体空間をデザインする事です。何より大切なのは葉を透かす光です。
落葉樹は春に新しく葉が出てきますので、薄く、光の透過率が高いのです。落葉樹の新緑を透かす光はこのうえもなく美しく、透き通ったような緑の空気に包まれます。一方、常緑樹の葉は数年は枝に残っているので、葉が厚く、こんもりと茂っていると光を通すどころか光を遮り薄暗い空間を作ってしまいます。

木漏れ日を作る ガーデンデザイナー 麻生恵

これはイギリス南西部、コーンウォールにあるエデンプロジェクトの広場の一角です。
エデンプロジェクトは環境保護をテーマにした、植物と人間の関わりに焦点を当てた、
子供から大人まで楽しめる巨大な学べる施設です。

この頭上からの木漏れ日を作っているのはロンドンプレイン。いわゆるプラタナスの仲間ですが、イギリスでは街路樹としては勿論、あちこちに植えられている普通の木です。そのロンドンを歩くといたる所に使われている、この普通の木を並べて植えて半日陰の階段を作り、半日陰が好きな多年草が植えられています。この階段を歩いてみたい、そう私達が感じるのも階段に写る影、ロンドンプレインの葉を通す光に心地よさを感じるからです。

木漏れ日を作る ガーデンデザイナー 麻生恵

実はこの木漏れ日の階段は、何も遮るもののない、ピーカンの陽射しの芝生の中に作られています。この写真は夏に撮りましたが、広い芝生の上で子供たちが走り回っていました。
意図的にスロープに沿って、枝を大きく広げるロンドンプレインを植えて、木陰を作り、その下に階段を作り半日陰の好きな多年草を植える。最初から木漏れ日の空間をデザインし、それを創り出す事のできる樹木を植えているのです。

木漏れ日を作る ガーデンデザイナー 麻生恵

もう今は無くなってしまった、以前の我が家の庭です。
このレンガの小さな円形テラスもまた、木漏れ日に抱かれるコーナーをデザインしたものです。レンガに写る陰影は、頭上の桜が創り出しています。大きく枝を広げた桜の薄い葉を透かす光。この若葉を透かす光に包まれたくて、桜の樹冠の下に円形のテラスをデザインしました。

私はテラスやデッキを作る時に、限りなく木や植物に近寄る事をデザインします。葉を透かす木漏れ日に抱かれる空間を作るには、植える植物とテラスやデッキの構造を深く考えなければなりません。私にはこの木漏れ日の空間が何より大事なのです。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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Anthony Paul の庭 No.3 https://asohmegumidesign.com/archives/1098 Fri, 19 Feb 2021 04:26:31 +0000 https://asohmegumidesign.com/?p=1098 Anthony Paul の家の中に入ると、窓からの景色に魅了されます。 日本庭園は大きなお屋敷の中から

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Anthony Paulの庭 No.3 ガーデンデザイナー 麻生恵

Anthony Paul の家の中に入ると、窓からの景色に魅了されます。
日本庭園は大きなお屋敷の中から眺める自然を模した風景であり、客目線で眺める庭と言ってもいいでしょう。広い畳の部屋の窓を開け放って、和室と庭が一体となるダイナミックな美しさは世界一です。しかし、それは一般庶民の庭ではなく、小さな家の台所に立つ女性たちの目線からは、ほど遠い世界です。

この写真は彼らが住む家の、キッチンのシンクに立った時の、窓からの景色。
洗い物をしながら見る、小さな窓の外に広がる緑の庭です。真ん中に置いてあるポットにはいつも何も植えられていません。緑の中にあって、何も植えられていないポットは、ポットでありながらオブジェであり、アートです。シンクの前に立つ時、その目線のまっすぐ先にこのポットは置かれています。

Anthony Paulの庭 No.3 ガーデンデザイナー 麻生恵

そして、これは同じキッチンシンクの窓から見た冬の庭。庭は時間と共に変化していきます。キッチンの前に立つ時間の長い女性にとって、四季折々変化していく窓からの景色は、とても大事です。冬の庭には冬にしか見られない凛とした空間があります。

Anthony Paulの庭 No.3 ガーデンデザイナー 麻生恵

この美しい写真は彼らの自宅のダイニングルームから見える庭、私の大好きな写真です。
彼らの家は築500年、外のテラスに出るドアは厚い無垢の木でできています。寒い冬の長いイギリスでは、ダイニングルームのドアを開けて外の景色を見る事は不可能です。よく見ると、手前に開いた重厚なドアとは別に、透明な1枚ガラスのドアが閉まっているのが見えます。彼らは冬の間もダイニングルームで食事をする時に庭が見えるよう、敢えて1枚ガラスのドアをつけたのです。彼らにとって庭は暮らしと共にあります。

Anthony Paulの庭 No.3 ガーデンデザイナー 麻生恵

Anthony Paul は料理が好きです。仕事が忙しく、自宅に戻るのが夜になっても、彼は料理をします。彼にとって料理もまた表現の場、アートの世界です。私と友人がサマーハウスに泊まったこの日も彼は夜7時近くに帰ってきて料理。8時には池に張り出したテラスで夕食です。凝った事はしなくても、彼は美味しいアートの世界を創り出します。この日、白いシンプルなお皿の上にはチューリップツリーの葉が1枚。この後、緑のアボカドと黒のブラックベリーのオードブルが美しく白いお皿に並べられ、メインディッシュはタイ料理でした。おいしかった。
ちなみにこの年、イギリスも猛暑で、デッキが張り出す池は一面の藻に覆われました。芝生と間違えて猫が池に飛び込んだ、と Anthony Paul が笑っていました。

Anthony Paulの庭 No.3 ガーデンデザイナー 麻生恵

妻の Hannah Peschar
庭をオープンエアのギャラリーとして、立体アート作品を展示し、作家を世に出す仕事をしています。Anthony Paul の作った緑の庭の中に佇む、Hannah が選んだオブジェ。その光と影の立体空間の中に点在する、Hannah のオブジェが生み出す世界。私がイギリスで最も美しい庭だと思う所以です。

Anthony Paulの庭 No.3 ガーデンデザイナー 麻生恵

今、都会の限られた敷地の中で、小さな家に住んでいる私達。だからこそ、庭を暮らしと共にあるものと捉え、家の中から窓を通して見る、季節と共に変化する、すぐそばの緑の世界をデザインする事が大切だと私は考えます。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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Anthony Paul の庭 No.2 https://asohmegumidesign.com/archives/1079 Wed, 21 Oct 2020 10:04:12 +0000 https://asohmegumidesign.com/?p=1079 これは二人の暮らす築500年の家から池に張り出して作られたデッキです。 大きな木々に囲まれ、静寂の中に水

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Anthony Paul の庭 No.2 ガーデンデザイナー 麻生恵

これは二人の暮らす築500年の家から池に張り出して作られたデッキです。
大きな木々に囲まれ、静寂の中に水の音と鳥のさえずりしか聞こえない、
心が満たされる空間です。

Anthony Paul の庭 No.2 ガーデンデザイナー 麻生恵

池に張り出したデッキの奥に置かれた3個のロングポット。植えられているのは日本のトクサです。バックに見えるのは水を好む多年草のガネラマニカータ。世界で一番大きな葉を持つ多年草です。ラウンド型に大きく切れ込みのある葉を広げたガネラマニカータの前に、縦の線のロングポットと真っ直ぐなフォルムのトクサ、これこそAnthony Paul の世界です。

Anthony Paul の庭 No.2 ガーデンデザイナー 麻生恵

芝生の中に塊で植えられたガネラマニカータ。
他の物を排除し、一種類の植物のみが生み出す圧倒的な存在感。
ひとつの種類の植物だけを植えてある事で、その植物の造形美と質感が浮かび上がります。

Anthony Paul の庭 No.2 ガーデンデザイナー 麻生恵

イギリスの庭と言うと、前に背の低い草花、後ろに背の高い草花、それが正解と伝えられています。Anthony Paul は芝生の平面に対し垂直に立ち上がる草花をデザインしています。
平面に対し草花を垂直にデザインし、ダイナミックな空間を生み出すのもAnthony Paul の特徴です。

Anthony Paul の庭 No.2 ガーデンデザイナー 麻生恵

Hanna Peschar のオフィス前の小さなスペース。
頭上の緑を通して降り注ぐ光、置かれたロングポット、小さなスペースでも緑に囲まれる心地よさが伝わります。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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第22回セミナー(2020/11/7) https://asohmegumidesign.com/archives/1070 Fri, 09 Oct 2020 03:04:37 +0000 https://asohmegumidesign.com/?p=1070 「新しい緑のガーデン イギリスの庭に学ぶガーデンデザイン」をハウスクエア横浜にて開催いたします。 会場:

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ハウスクエア横浜 セミナー ガーデンデザイナー 麻生恵

「新しい緑のガーデン イギリスの庭に学ぶガーデンデザイン」をハウスクエア横浜にて開催いたします。

会場: ハウスクエア横浜 4Fセミナールーム

開催日時:
2020年11月7日(土)13:00~15:00

定員:50名

お申込み・お問い合わせ:
お申込みページへ
ハウススクエア横浜へのアクセスはこちら

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Anthony Paul の庭 No.1 https://asohmegumidesign.com/archives/1045 Mon, 09 Sep 2019 06:38:12 +0000 https://asohmegumidesign.com/?p=1045 これは私がイギリスで一番好きな庭です。世界で活躍するContemporary Landscape Des

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Anthony Paul の庭 No.1 ガーデンデザイナー 麻生恵

これは私がイギリスで一番好きな庭です。
世界で活躍するContemporary Landscape Designer, Anthony Paul, 私の尊敬する先生の自宅の庭です。
ロンドンの南に隣接したサリー州にこの庭はあります。
もともと水脈の流れる12,000坪の土地を購入したのは1977年。
年月をかけて作り上げた、光と影を計算した、植物を造形美と言う切り口でデザインした、緑のガーデンです。
この、緑に抱かれ、水の音と鳥の声が静寂の中に響く、築500年の家が、Anthony Paul と妻 Hannah Pescharの住居です。

イギリスでは古い家は、グレードリストに載り、例えそれが自宅であっても増築はおろかリフォームも制限されます。
この築500年の家も例外ではなく、二人の住居は仕事をするには狭すぎて、増築をしようとしましたが許可されませんでした。
そこで、この築500年の家を住居とし、12,000坪の敷地に Anthony Paul のアトリエ、妻 Hannah Peschar のオフィス、来客用のゲストハウスを点在して建てていきました。結果 12,000 坪の敷地の中に小さな4軒の建物が緑に抱かれるように点在する事になったのです。

Anthony Paul の庭 No.1 ガーデンデザイナー 麻生恵

これは Anthony Paul のデザインスタジオ。
彼の出身地はニュージーランドで、彼の植物に対する知識は特別です。
彼のデザインする庭はダイナミックでシンプル。
シンプルだからこそ、植物の造形美と質感が浮かび上がります。

Anthony Paul の庭 No.1 ガーデンデザイナー 麻生恵

これは妻 Hannah Peschar のオフィス。
彼女の出身地はオランダ。彼女は庭と言うアウトドアギャラリーで石、木材、ガラス、などの立体アートを扱う仕事をしています。
才能あるアーティストを見つけ出して、その作品を庭に置いて、世に出す仕事をしてしています。
Anthony Paul の光と影のダイナミックな緑のガーデンに点在する立体アート作品。私はこの包み込むような緑の中に佇む立体アートの創り出す風景を、心から美しいと思います。

Anthony Paul の庭 No.1 ガーデンデザイナー 麻生恵

これは Anthonyと Hannahがサマーハウスと呼ぶゲストハウス。
元々は納屋だったようですが、それをゲストハウスに作り変えました。
中はワンルームですが、素敵なキッチンがあり、食事をするテーブルと椅子があり、二人が寝られるベッドがあり、バスルームがあります。
私もイギリスに行く度に彼らの庭を訪ね、このサマーハウスに泊まらせて頂きます。
いつもサマーハウスの中にある冷蔵庫をおいしそうな食料品でいっぱいにしておいてくれます。
初めてここに泊めていただいた時、このサマーハウスに着いて中に入って、ベッドの上に1枚の紙が置かれているのを見つけました。
こう書かれていました。

冷蔵庫の中にサプライズを入れておきました。
私達は忙しいので夕食の時にしか会えないけれど、
ここにいる間は、ゆっくり庭と時間を楽しんで。
             Hannah + Anthony

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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第21回セミナー(2019/5/17・6/15) https://asohmegumidesign.com/archives/1026 Tue, 09 Apr 2019 07:19:51 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=1026 「新しい緑のガーデン イギリスの庭に学ぶガーデンデザイン」をハウスクエア横浜にて開催いたします。 会場:

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ハウスクエア横浜 セミナー ガーデンデザイナー 麻生恵

「新しい緑のガーデン イギリスの庭に学ぶガーデンデザイン」をハウスクエア横浜にて開催いたします。

会場: ハウスクエア横浜 4Fセミナールーム

開催日時:
2019年5月17日(金)10:30~12:30
2019年6月15日(土)13:00~15:00

定員:50名

お申込み・お問い合わせ:
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ハウススクエア横浜へのアクセスはこちら

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花壇は区切らない https://asohmegumidesign.com/archives/1020 Tue, 02 Apr 2019 04:01:18 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=1020 この庭は Merriment Gardens 、イギリスの南部ケント州にあるガーデンです。 イギリスの庭

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花壇は区切らない ガーデンデザイナー 麻生恵

この庭は Merriment Gardens 、イギリスの南部ケント州にあるガーデンです。
イギリスの庭の特徴のひとつに、樹木と草花と芝生が一体となっている事を挙げる事ができます。全体が流れるように続いてひとつの景色を作ります。
日本では花壇と言うとレンガや石で区切るもの、と思われています。でも、区切ってしまうと、そこで流れが止まってしまいます。狭い庭ならなおさら、花壇は区切らず庭全体としての景色を考えるべきです。

花壇は区切らない ガーデンデザイナー 麻生恵

大きな木の周りを芝生で囲み、芝生を張らない所を花壇にデザインしています。芝生と花壇の境界にはレンガや石を使わず、芝を切り、花壇の土を少し高くしています。花壇と芝の間に少し溝を作り、芝が伸びてきたら切ります。イギリスには広い庭用の立って使う芝のエッジ切りハサミがあります。日本にも芝のエッジ切りハサミがありますが、狭い庭なら普通の庭用のハサミでも大丈夫です。

花壇は区切らない ガーデンデザイナー 麻生恵

こんな風に芝生と花壇の境界は、ただハサミで切っておけばいいのです。こうすれば、花壇はわざとらしく仕切られる事なく、自然の緑で流れるような自然の庭を作る事ができます。

花壇は区切らない ガーデンデザイナー 麻生恵

これは芝生の中にまっすぐな草花が立ち上がっている景色。草花の縦の形を活かしたダイナミックなデザインです。これも花壇と芝の間に区切りがないから、美しい自然な景色になっているのです。

花壇は区切らない ガーデンデザイナー 麻生恵

日本でデザインした、芝と花壇の区切りのない庭。もともとあった椎の大木を中心に、その周りに草花の花壇を作りました。緑に包まれるようにデザインした駐車場との境界に作ったツゲのトピアリー、その周囲の白い花壇と芝生も異素材で区切っていません。だからこそできた、日本の狭い庭での心安らぐ緑の庭です。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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Anglesey Abbey https://asohmegumidesign.com/archives/1007 Mon, 25 Feb 2019 04:06:09 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=1007 イギリスのケンブリッジに冬の庭で有名な Anglesey Abbey があります。イギリスの庭と言うのは

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イギリスのケンブリッジに冬の庭で有名な Anglesey Abbey があります。イギリスの庭と言うのは春の球根の季節にオープンし、秋で閉めてしまうものです。冬もオープンしている庭と言うのは本当に限られているのです。冬の庭で有名で、イギリスの厳冬下でも駐車場は車でいっぱいと聞いて、どうしても見たい庭のひとつでした。この庭を真冬に訪れた時には本当に驚きました。

Anglesey Abbey ガーデンデザイナー 麻生恵

これは黄色く色づいた低木の中に立つチベット桜。冬、黄色く色づいた低木の中に、そのエナメルのような光沢の赤茶の幹が強烈なコントラストを描くようデザインされています。周りが黄色ではなく緑の葉で、チベット桜も緑の葉に覆われていたら、こんなに強烈なコントラストは見えてきません。冬がこの場所が本当の美しさを発揮する時なのです。冬にしか見られない景色なのです。

Anglesey Abbey ガーデンデザイナー 麻生恵

チベット桜の幹のエナメルのようなツヤ、茶色を帯びた赤い色、現代アートのような横縞模様、そしてその太古の昔を思わせるようなダイナミックな樹形。それが黄色く色づいた低木の中に大きく枝を広げて堂々と立っている姿は、冬の冷たい凛とした空気の中に圧倒的な存在感です。緑の中に埋もれる季節ではなく、周りが枯れた季節だからこそ見えてくる景色です。

Anglesey Abbey ガーデンデザイナー 麻生恵

これは、樹皮が紙のようにめくれてくるカエデ。一般名をPaperbark Maple、紙の樹皮のカエデ、と言います。この樹は、その紙のように剥がれる樹皮の美しさで、よくイギリスの庭に植えられています。Anglesey Abbey では、この茶色い紙のように剥がれた樹皮の幹を、常緑の低木の中に植えています。株元の白い斑の入った葉の低木はマサキです。花の季節には気づかない樹木の幹の美しさ、それが見えてくる冬の景色、イギリスのその植物に対する洞察力の深さとデザイン力に溜息が出ます。

Anglesey Abbey ガーデンデザイナー 麻生恵

これは一般名 Coral bark willow (サンゴ色の樹皮のヤナギ)です。この景色を見た時には本当に驚き、暫くこれがヤナギだと言う事が信じられませんでした。このヤナギはある時期に株元まで強剪定することにより、このようなサンゴ色のシュートが沢山伸び、その形のまま冬を越します。イギリスに於ける、植物に対する科学的な洞察力の深さ、それを活かすデザイン力と創造力。余りにも自然が豊かな日本では気づきにくいデザインと言う切り口です。

Anglesey Abbey ガーデンデザイナー 麻生恵

これが真冬のイギリスの庭だと信じられるでしょうか。冬に咲くガマズミと斑入りマサキ、これがマイナスになる厳冬期のイギリス庭だろうか、と目を疑います。これもまた冬をデザインした庭なのです。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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冬にしか見られない景色を https://asohmegumidesign.com/archives/1003 Mon, 25 Feb 2019 03:52:25 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=1003 日本原産のギボウシが世界で一番完璧な美しい多年草だとイギリスで習った、とあっちこっちで言い続けています。

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日本原産のギボウシが世界で一番完璧な美しい多年草だとイギリスで習った、とあっちこっちで言い続けています。日本の日陰がちな玄関にダイナミックな大きな鉢を置き、そこに造形的なフォルムのギボウシを植えよう、とも言い続けています。

でも、そう言うと必ずこう質問されます。
ギボウシは冬に地上部がなくなりますね。冬の間そこに何を植えればいいですか。

私の答はいつも同じです。何も植えなくていい。冬には冬にしか見られない景色があります。春から秋には他の植物に目を奪われて見えなかった景色が、冬だからこそ見えてくるのです。地上部の無くなった多年草の後ろに冬にしか見られない景色がデザインしてあればいいのです。

冬にしか見られない景色を ガーデンデザイナー 麻生恵

日本の都会の小さな庭でデザインする冬の景色。この樹皮がはがれている美しい幹はカシワバアジサイ。ギボウシと同様、半日蔭の庭を好むのでギボウシの後ろに植えておきます。春から秋は、切れ込みの深い大きな美しい葉や、円錐形にまとまって咲く美しい白い花に目がいくカシワバアジサイ。そのアジサイが葉を落とし幹だけになった冬、まるで紙のように剥がれた樹皮の幹が見えてくるのです。

冬にしか見られない景色を ガーデンデザイナー 麻生恵

私はギボウシの後ろにシマススキを植えるのが好きです。ススキは晩秋に枯れますが、その枯れた姿も美しく、私は冬中その姿を残します。美しく枯れたススキを景色に使うのは簡単、目立たないように支柱を立てておく事だけです。枯れたススキは冬中アートのように庭に立ち続けます。春になると株元から瑞々しい新緑が出てくるので、そうなったら自際まで刈り込んで、冬の景色は春へとバトンタッチします。

冬にしか見られない景色を ガーデンデザイナー 麻生恵

燃えるようなオレンジ色の剣のような葉、これは枯れたアヤメの葉です。これもギボウシの後ろに植えて、冬の景色として楽しみます。あの古代紫の気品のある花を咲かせるアヤメ、その冬の姿がこの燃えるようなオレンジ色。何とも素敵な植物です。

冬には冬にしか見られない美しい景色があります。それを最初からデザインしておきます。ギボウシの地上部が枯れた時、緑の季節には目に入らなかった冬の美しさに気づく、そう言うデザインをしたいと私は思っています。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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ギボウシを鉢に植える https://asohmegumidesign.com/archives/965 Tue, 09 Oct 2018 03:09:51 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=965 これは個人邸の庭に置かれた立ち上がるタイプのギボウシです。コッツウォールストーンの家を背景に、ロングポッ

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麻生恵 ガーデンデザイナー ギボウシを鉢に植える

これは個人邸の庭に置かれた立ち上がるタイプのギボウシです。コッツウォールストーンの家を背景に、ロングポットに植えられた、光を透かす緑の葉のギボウシのフォルムがとても美しい。余計なものを排除し、ただギボウシの形の美しさだけで作られた鉢植えはとても造形的です。必要なのは最終ピクチャーを描く事、そして、その到達点に辿り着くまで時間をかける事。最終ピクチャーが描けていれば、待つ、その過程も楽しいのです。

麻生恵 ガーデンデザイナー ギボウシを鉢に植える

これは個人邸の玄関に置かれた堂々としたギボウシの鉢です。このギボウシの全体のフォルムはお饅頭形で、少し葉が垂れるタイプ。地植えにすると下の葉が土についてしまう形のギボウシも、鉢植えにすると威力を発揮してくれます。北向きの少し日陰の玄関に、この明るいギボウシの鉢以外考えられない、と思うほどの存在感です。

麻生恵 ガーデンデザイナー ギボウシを鉢に植える

やはり個人邸の少し日陰の窓を個性的に印象付けていた大きなギボウシの鉢。垂れるタイプが使われています。長い年数をかけて育てられたギボウシの鉢には、圧倒的な存在感があります。この窓下のギボウシ自体は特に特徴のある種類でもありませんが、中大型種のギボウシを単独で植え、年月をかけて作り上げたその存在感は、シンプルだからこその美しさです。

日本が原産国のギボウシ、その美しさをイギリスに見る時、私達はこの国の自然に合った自生の植物を使って、もっと世界を広げられると思うのです。そのキーワードはデザインと時間。

麻生恵 ガーデンデザイナー ギボウシを鉢に植える

最後に、垂れさがるタイプのギボウシとシダの組み合わせの鉢。シダの原産国も日本です。Wollerton Old Hall Garden の庭園内のレストラン入り口を飾っていました。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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世界で一番完璧な多年草 https://asohmegumidesign.com/archives/949 Mon, 24 Sep 2018 04:00:03 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=949 イギリスの授業で、植物担当の先生Peter Thurman が言った言葉を今でも覚えています。Hosta

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イギリスの授業で、植物担当の先生Peter Thurman が言った言葉を今でも覚えています。Hosta(ギボウシ)は世界で一番完璧な多年草である。渦を巻くような形の芽吹き、ダイナミックなフォルム、葉の形。ギボウシは世界で一番完璧な形の美しい多年草だ。

ギボウシの主な原産国は日本、韓国、中国、です。そう、Peter Thurmanが言う、世界で一番完璧な形の多年草の原産国はこの日本なのです。日本では、ギボウシは山でウサギのエサだったりします。春、私達が好んで食する山菜のウルイもギボウシです。余りにも自然が豊かなので、ひとつずつの植物を造形美と言う切り口で見る事に我々日本人は不慣れです。
私達にとって当たり前のギボウシは、その造形的な完成度の高い美しさに気づいた欧米で盛んに改良が重ねられてきたのです。

麻生恵 ガーデンデザイナー 世界で一番完璧な多年草

これは Tom Stwert Smith がデザインした庭の入り口です。広大な庭の正面入り口の両側に列植されているのはギボウシです。このダイナミックなデザインを見た時には本当に感激しました。

麻生恵 ガーデンデザイナー 世界で一番完璧な多年草

このデザインを可能にしているのは立性ギボウシです。地面から茎がまっすぐ上に上がる形のギボウシです。日本では花の色や葉の模様ばかりが話題にされますが、大事なのは全体の形と大きさです。噴水のように立ち上がる形、こんもりとお饅頭のようにまあるくなる形、平べったく広がる形、垂れ下がる形、大事なのは全体の形です。そして大きさ。ギボウシには巨大なものから極小のものまで、とても沢山の種類があるのです。

麻生恵 ガーデンデザイナー 世界で一番完璧な多年草

これは巨大な大きさになるギボウシ。圧倒的な存在感です。ギボウシの横に立っているのは友達のAnna。ギボウシの大きさが判るように横に立ってもらいました。
Beth Chatto Garden で撮った写真です。

世界で一番完璧な形の多年草、ギボウシ。日本が原産国なのですから、イギリスの庭よりも日本の庭の方がずっと育てやすい筈です。もっと私達は上手にギボウシを使わなくては勿体ない。ギボウシは少し湿り気味で少し日陰の場所が好きです。先ずは、大きさを選び、どうデザインするかを決め、それに合った形のギボウシを選びます。
私は長野県にある育苗業者おぎはら植物園のカタログで選びます。ここは大型種、中大型種、中小型種、小型種、等と明記し、更に、葉の長さも40cm, 20cm, 7cm, 等と記載しています。届いた苗は小さいので1年ほどはポットで育て、ひと周り大きくしてから地植えしています。

日本が原産国の世界一完璧な形の多年草ギボウシ。それを造形美という切り口で見る時、私達の庭で使えるデザインは限りないのです。

ちなみに、Hostaの日本名ギボウシは、橋の欄干の上などにある装飾物「擬宝珠 ぎぼし」にツボミの形が似ていることに由来するそうです。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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第20回セミナー(2018/10/19・20) https://asohmegumidesign.com/archives/946 Mon, 17 Sep 2018 03:08:46 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=946 「新しい緑のガーデン イギリスの庭に学ぶガーデンデザイン」をハウスクエア横浜にて開催いたします。 会場:

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ガーデンデザイナー 麻生 恵

「新しい緑のガーデン イギリスの庭に学ぶガーデンデザイン」をハウスクエア横浜にて開催いたします。

会場: ハウスクエア横浜 4Fセミナールーム

開催日時:
2018年10月19日(金)10:30~12:30
2018年10月20日(土)13:00~15:00

定員:50名

お申込み・お問い合わせ:
・お申込みページへ
・ハウススクエア横浜へのアクセスはこちら

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第19回 セミナー(2018/6/15・16) https://asohmegumidesign.com/archives/931 Tue, 22 May 2018 05:33:34 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=931 「イギリスの庭に学び日本の植栽で作る デザイン性の高い緑のガーデン」をハウスクエア横浜にて開催いたします

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ガーデンデザイナー 麻生 恵

「イギリスの庭に学び日本の植栽で作る デザイン性の高い緑のガーデン」をハウスクエア横浜にて開催いたします。

会場: ハウスクエア横浜 4Fセミナールーム

開催日時:
2018年6月15日(金)10:30~12:30
2018年6月16日(土)13:00~15:00

定員:50名

お申込み・お問い合わせ:
・お申込みページへ
・ハウススクエア横浜へのアクセスはこちら

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日本でツゲをデザインする https://asohmegumidesign.com/archives/920 Tue, 22 May 2018 05:16:17 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=920 イギリスの庭ではツゲを多用するので、私の中ではツゲはとても身近な素材です。 実は日本で言うツゲには、ツゲ

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イギリスの庭ではツゲを多用するので、私の中ではツゲはとても身近な素材です。
実は日本で言うツゲには、ツゲの櫛にする成長の遅い正真正銘のツゲと、生垣素材として一般的にツゲと呼ばれるモチノキ科のツゲがあるのですが、ここでは全てひっくるめて簡単にツゲと呼ぶ事にします。
日本で生垣素材としてよく使うツゲには、イヌツゲ、マメツゲ、キンメツゲ、があります。色々試してみましたが、私自身はイヌツゲが好きです。マメツゲは葉が豆のようにちょっとコロンとしています。キンメツゲは春の芽吹きが明るく黄色に見えるので、ポイントとして使うには美しいツゲです。私は他の植栽との関係でツゲはただ緑である事を好みますので、イヌツゲを使います。

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これは庭を作り始めた頃、実験的に植えたものです。背景の緑の壁はマメツゲです。手前にある三角錐のトピアリーは洋ツゲ、イギリスで多用するボックスウッドです。10年以上が経ち、寄せ植え材料コーナーで1個165円で買ったボックスウッドも立派なトピアリーになりました。実験結果としては、冷涼なイギリスで使うボックスウッドを高温多湿の日本で育てると、イギリスの3倍ぐらいの速度で育ちます。結果、葉がイギリスのより柔らかくなりハマキ虫が沢山つきます。日本には日本のいい植物があるのですから、気候風土に合った日本の植物を使うのが楽でいい、と私は思います。

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ロングポットに植えて10年以上、これも1個165円の寄せ植え材料ボックスウッドです。今ではアイビーを背景に、玄関入り口にあって堂々とした彫刻のような造形美です。左隅に見える階段と比べるとその大きさがお判りでしょう。しかし、前述の通りハマキ虫がつくので薬剤散布が度々必要です。あんまり綺麗なので、つい植え替えられずに10年以上経ってしまいましたが、本当は日本のイヌツゲで作るべきだと私も解っているのです。そろそろイヌツゲの苗を買ってきて丸く育て始めるべきですね。

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これはエアコンの室外機隠しに植えたイヌツゲ。細い1本立を買ってきて、透け感のある緑に作りました。

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そのエアコン隠しのイヌツゲが室内の白いソファーの後ろに見えます。窓越しに柔らかい緑の姿を見せるイヌツゲ、これがツゲだと判る方は滅多にいません。巷のツゲの生垣はたいてい堅そうで、間が無くなっていたりしています。どうしてうちのツゲはこんなにみずみずしく柔らかそうなのか、とよく聞かれます。それはちゃんと水をやっているから。それだけの事です。

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同じイヌツゲでもこれは生垣用ボサを使ったもの。生垣用に最初から数本が株立状に作られているので、時間をかけずに目隠し用生垣を作る事ができます。これも水をちゃんとやっているので美しい柔らかい緑です。

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イギリスはツゲが好き https://asohmegumidesign.com/archives/906 Fri, 04 May 2018 04:47:10 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=906 私はよくツゲを使います。私がツゲが好きだと言うと怪訝な顔をされます。イギリスに暮らし、イギリスで勉強して

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麻生恵 ガーデンデザイナー

私はよくツゲを使います。私がツゲが好きだと言うと怪訝な顔をされます。イギリスに暮らし、イギリスで勉強してきたのにツゲですか? と聞かれます。
ほとんどと言っていいくらいイギリスの庭ではツゲを使うのに、皆さん気づかないようなのです。美しい季節に旅をして花いっぱいの庭を見ると、その背景に冬の構造体として緑のツゲが主要な役目をはたしている事に、なかなか目がいかないのでしょう。そうです、イギリスはツゲを多用します。上の画像、背景としての常緑の壁はイチイ、手前の丸いボールのような緑はツゲ。イギリスの庭では骨格となる大事な冬の構造体としてイチイとツゲを多用しているのです。イギリスで使うツゲはボックスウッドと呼ばれる洋ツゲです。日本のツゲとは違いますが、イギリスのツゲの使い方は私達に新しい道を開いてくれます。

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このように広い庭を区切って多年草を分けたり、キッチンガーデンにしたり、その堺や壁としてツゲを使います。花壇を区切っている斜めの大きい壁もツゲ、通路の両脇にある低く続く緑もツゲ、左側に見える四角錐の柱もツゲ、向こうに見える丸いロリポップのトピアリーもツゲです。そしてこの常緑のツゲこそがこの庭の重要な骨格としてデザインされているのです。

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この庭は手をかけずに1年中デザイン性の高い庭を保つ為に、三角形のツゲの緑と球形のツゲを並べています。三角形のツゲの周囲はアイビーです。このような三角形の常緑の木を見ると日本の方はコニファーだと思うようですが、実はツゲなのです。きちんとした形を1年中保つ為にはツゲはとても役に立つ植物です。

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石のベンチの周囲をツゲで囲むと何だか緑のソファーのようです。ガードナーの女性がハサミでシャープに刈り込んでいました。

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こんなツゲの鉢はカントリーの風景。ドアの高さと比べてみて下さい。とても大きな丸いツゲですが、何だかほっこりと温かく、つい微笑んでしまいます。

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これはロンドンのおしゃれな地域にあるレストランのツゲの鉢。いかにもポッシュで洗練された雰囲気です。同じツゲでもデザイン次第、世界は無限に広がります。

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後ろに低いツゲの壁、左右を大きなツゲの球体に囲まれ、イギリスの庭ではツゲはいつも私にとって身近です。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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チューリップは大人の花 https://asohmegumidesign.com/archives/898 Tue, 17 Apr 2018 05:56:25 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=898 イギリスで初めてチューリップの美しさを知りました。まっすぐに上がった直線的な茎、その上に咲く、まるでゴブ

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イギリスで初めてチューリップの美しさを知りました。まっすぐに上がった直線的な茎、その上に咲く、まるでゴブレットのような形の花。新緑の中にふっくらとした大きな花が空中に浮かぶ姿は造形美そのものです。
イギリスでは同色のチューリップが点在して植えられている春の庭によく出会います。昔、チューリップの球根は非常に高価であったために沢山まとめて植える事ができず、点在して植えた事に由来するようです。結果的に同色のチューリップが緑の中にデザインされて点在する姿は、芸術的な美しさを生み出す事になりました。

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点在して植える事でひとつひとつが重ならず、そのまっすぐな茎の上にゴブレット型の花と言う稀に見る容姿の造形美が最大に活かされます。イギリスでは庭を直線と曲線の組み合わせでデザインしますが、曲線の花壇に植えられたチューリップはどの角度から見ても重ならずに見えます。

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秋、チューリップの球根を買う時、気温が低い中でつい温かい花色を買いがちですが、実際に花が咲く時は新緑の季節だと言う事を考えて色を選ぶべきです。シルバーリーフの中に浮かぶ時は黒や濃い紫の花色、新緑の中に浮かぶ時には白やアイボリーが美しいものです。

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我が家の円形テラスの周りには、背の高くなる白いチューリップを72球植えています。
夕暮れ時、空中に浮かぶように見える白いゴブレット型のチューリップの花は、とても幻想的です。
チューリップは実は大人の花なのです。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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「春だけの庭」を作り変える https://asohmegumidesign.com/archives/869 Tue, 20 Feb 2018 03:56:16 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=869 とても庭仕事が好きで、長い事色々試してきたのに、どうしても納得のいく庭にならない、と言う方に出会いました

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とても庭仕事が好きで、長い事色々試してきたのに、どうしても納得のいく庭にならない、と言う方に出会いました。今までどれほどのお金を庭につぎ込んだ事か、とその方は言うのです。

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これがその方の庭。
どんなお庭ですか、との私の問いに見せて下さった庭の写真です。ガーデン雑誌に出てくるような美しい庭。でも、こんなに色々詰めて植えたら3年後にはグチャグチャになります。そして何故、切り取ったような一部しか写真に撮れないのでしょう。そもそも、春以外の庭はどうなっているのでしょう。一番大事な骨格=冬の庭はどうなっているのでしょう。

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その方の庭の冬の写真を撮ったら、こんなでした。
これで、この庭の問題が明らかになりました。庭で一番大事なのは冬の庭(骨格)。
冬の庭をきちんとデザインし、秋の庭、夏の庭、そして春の庭、を考えます。
まず、こちらからは釘の打てないお隣の所有物の境界壁を緑の背景にする事から考えました。

麻生恵 ガーデンデザイナー

作り始めてそろそろ3年、背景の緑のスクリーンができ上がりつつあります。
背景はピラカンサ。生垣のように沢山の木で緑の背景を作ると、5年もすると花壇は生垣樹木の根だらけになってしまいます。背景の緑を作る植物の数をなるべく少なく、その分、時間をかけて作ります。
背景の緑のスクリーンのピラカンサは常緑。
等間隔で配したツゲの円錐形トピアリーも常緑。
白やシルバーの葉の多年草も常緑。
春から秋は白や青の背の高い多年草の花や、鉄砲ユリなどの球根が季節ごとに変化します。

できあがるまでに時間はかかります。しかし、以前のように植えたり抜いたりの手間は要らなくなり、これまでのように花苗にお金がかかる事もなくなりました。何より、庭と暮らす、その時間を楽しめるようになりました。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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日本で作るピラカンサ https://asohmegumidesign.com/archives/850 Tue, 06 Feb 2018 02:53:50 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=850 イギリスで見たピラカンサ、その日本と全く異なる剪定方法は、日本に戻って都会における問題解決の手段として活

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イギリスで見たピラカンサ、その日本と全く異なる剪定方法は、日本に戻って都会における問題解決の手段として活かされました。

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このお宅の南側は前のお宅の北側、古くからの色々な資材や物置がリビングルームからまる見えです。しかし、この古い境界壁面はお向かいのお宅のもの、こちら側から手を加える事はできません。こう言う悩みを抱えている都会のお宅は多いものです。工場生産品で塀を作るのは簡単ですが、それでは光を通し季節と共に変化する庭にはなりません。私は緑の背景に拘ります。余りお金をかけずに手軽な方法で、と言う事で、一般的な支柱に建築材料のワイヤーメッシュを取り付けてピラカンサを誘引しました。遊び感覚で作ったので、ホームセンターで購入した安いワイヤーメッシュに塗装をして使いました。

麻生恵 ガーデンデザイナー

後ろの壁がすっかり見えなくなった訳ではありませんが、それでも初夏に溢れるように小さな白い花で覆われ、冬に真っ赤な実のなる緑のスクリーンは、魅力的な風景となりました。

麻生恵 ガーデンデザイナー

やはりこちら側からは手を加える事のできない隣家の壁面に作ったピラカンサのスクリーンです。あと2年もすれば、ピラカンサの背景ができあがり、隣家の問題を隠してくれます。それどころか、問題があった事さえ忘れて、魅せ場になる筈です。
ここでは、ハードウッドの支柱を立て、塗装したワイヤーメッシュを取り付けています。ワイヤーメッシュはステンレス製を買えば、塗装する必要もなく、耐久性も美しさも抜群ですが、値段がはります。このお宅ではご本人自ら、何日もかけてポールマッカートニーの音楽を聴きながらホームセンターで購入したワイヤーメッシュを塗装しました。ご本人曰く、安く上がったけれど、あんな大変な作業は2度とゴメン、だそうです。

麻生恵 ガーデンデザイナー

隣家の室外機2台も気にならなくなりました。

日本でピラカンサを長く誘引して、冬に沢山実をならすのは、簡単な作業ではありません。しかし、てまひまかけて作っていくその過程を楽しむ事にこそ、庭仕事の面白さがあります。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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セミナー:於生活クラブ(2018/2/13) https://asohmegumidesign.com/archives/865 Thu, 01 Feb 2018 04:29:54 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=865 セミナー「イギリスの庭にデザインを学び、日本の植栽で作る緑のガーデン」 会場:生活クラブ 高津センターホ

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セミナー「イギリスの庭にデザインを学び、日本の植栽で作る緑のガーデン」

会場:生活クラブ 高津センターホール

日時:2018年2月13日(火)10:00~13:00

講師:麻生 恵

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セミナー:於フラワーランド(2018/1/29) https://asohmegumidesign.com/archives/863 Mon, 29 Jan 2018 04:12:02 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=863 セミナー「イギリスの庭に学ぶガーデンデザイン」 会場:世田谷区立瀬田農業公園(フラワーランド) 日時:2

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セミナー「イギリスの庭に学ぶガーデンデザイン」

会場:世田谷区立瀬田農業公園(フラワーランド)

日時:2018年1月29日(月)13:00~15:30

講師:麻生 恵

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イギリスに見るピラカンサ https://asohmegumidesign.com/archives/841 Tue, 09 Jan 2018 03:46:10 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=841 木で隠す、木で魅せる、と言う切り口でイギリスの庭を見た時、一番驚いたのは、ピラカンサのデザインでした。日

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木で隠す、木で魅せる、と言う切り口でイギリスの庭を見た時、一番驚いたのは、ピラカンサのデザインでした。日本ではどこにでもある、暴れまくっているピラカンサですが、どう魅せるかを最初からデザインしたイギリスのピラカンサは、とても同じ木とは思えない美しさでした。

麻生恵 ガーデンデザイナー

この石壁に薄く誘引された木がピラカンサだと気づいた時は目を疑いました。しかし、近くから見た時、それはまぎれもなくピラカンサでした。ピラカンサでこんなフォーマルな雰囲気をデザインできるのか、と時間を忘れて見入っていたのを覚えています。ちなみにピラカンサの下、黒い椅子の後ろに低く刈り込まれているのはツゲです。

麻生恵 ガーデンデザイナー

これは私のとても気に入っている画像です。古い石壁に薄くピラカンサが誘引されて、表札を取り囲んでいます。表札自体に凝るより、シンプルな表札を緑が取り囲んでいる方が、光と影を作り出し、全体が景色となります。できあがる迄に時間はかかるでしょうが、こう言う住まう人の品性を醸し出すような表札が作りたい、と思います。

麻生恵 ガーデンデザイナー

ピラカンサの一番の見せ場は、何といってもクリスマスが近づくと一面になる真っ赤な実です。クリスマスに窓を真っ赤な実が囲んだり、人を迎えるドアの横にクリスマスカラーの赤い実が鈴なりになります。初冬のイギリスに行く事があまりないので、気がつかないかもしれませんが、一年を通しての骨格として、イギリスではこの常緑のピラカンサがデザインされている事が多いのです。

麻生恵 ガーデンデザイナー

ロンドンの街中でも白い小さな花が溢れるように咲いているピラカンサの生垣を見る事がよくあります。

麻生恵 ガーデンデザイナー

そして、そのピラカンサをデザインする事の一番の目的は、クリスマスの頃に一面につける赤い実です。オレンジや黄色の実もありますが、クリスマスカラーの真っ赤な実が一番イギリスでは使われます。

日本では丸く剪定されるピラカンサですが、多分それは球体が一番表面積が広いので、沢山実をつけさせる為の剪定法であろうと私は考えます。しかし、丸く刈り込むと鋭い棘が剪定しようとする人間の方に向かってしまいます。植木屋さんは皆、ピラカンサの剪定を嫌います。しかし、イギリスのように薄く平らに横に誘引して行けば、鋭い棘は横に向いて生え、剪定する人間に向かってきません。

ピラカンサをデザインする、と言う事は日本に戻っての私のガーデンデザインの中で大切な要素となりました。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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木で隠す 木で魅せる https://asohmegumidesign.com/archives/832 Tue, 14 Nov 2017 03:08:44 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=832 イギリスの庭を歩いていると、樹木が日本と違う発想で剪定されていて、それが美しいデザインになっている光景に

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イギリスの庭を歩いていると、樹木が日本と違う発想で剪定されていて、それが美しいデザインになっている光景に出会います。庭を作る時、最初の段階から10年後、20年後の姿をデザインしている事に気づきます。その景色の作り方は、木の剪定の方法がベースになっていて、日本の剪定と違う発想に驚かされます。と同時に、その、樹木そのものをデザインすると言う手法が、日本の都会の庭作りに於いて問題解決の手段になると思うのです。

木で隠す 木で魅せる
これは下が常緑のグリーンヘッジ(生垣)で、上が落葉の樹木です。落葉の樹木は枝を3本だけ残して横に伸ばしています。落葉の樹木は夏に太陽の光を遮り、冬は葉を落として太陽の光を通します。これを日本の都会に使ったら、夏は木陰を作り、冬は陽の光を室内に取り込む、それでいてお向かいの青いゴミバケツやお隣の自転車を隠せる。緑を使うことで、おだやかな、わざとらしくない庭が作れるのです。

木で隠す 木で魅せる
これも、上の樹木は落葉で、下は常緑のラベンダーの組み合わせです。これは隠すと言うより、魅せるデザインです。

木で隠す 木で魅せる
これに至っては何と、リンゴの木の枝を1本だけ横に伸ばし、上も詰めてしまっています。でも、ちゃんと沢山リンゴがなっているのです。リンゴの木は落葉、下の多年草もキャットミントで冬に地上部が無くなります。両方とも冬に葉が無くなるデザインです。無くなった時に、その向こうに広がる冬の景色を見せるようにデザインされているのかもしれません。

木で隠す 木で魅せる
こんな風に、常緑の生垣をわざと丸く抜いて、その向こうに広がる景色を見せる遊び心溢れる手法もありました。こんな所では、面白い事に、人間と言うのは覗いてみるものなのですね。通る人みんなが覗いているので笑ってしまいます。そう言う私も覗きました。常緑の生垣の通路を歩いていて、ぽっかり空いた丸い穴、覗いてみた時に見えるデザイン性の高い景色に溜息がでました。木で作る魅せ場です。

こうして、木で隠す、木で魅せる、は私の中で都会の問題解決の手段を魅せ場に変える、と言う方向性に繋がっていきました。

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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木は思いのほか自由 https://asohmegumidesign.com/archives/823 Tue, 31 Oct 2017 03:00:38 +0000 http://asohmegumidesign.com/?p=823 これはThe Lost Gardens of Heligan (Cornwall)で見た美しい緑のトンネ

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木は思いのほか自由

これはThe Lost Gardens of Heligan (Cornwall)で見た美しい緑のトンネルです。緑の葉を透かす光の中を歩くと言うのは、とても気持ちのいいものです。
なんて美しい、と思って近づいた時、本当に驚きました。ずっと続く緑のトンネルに赤く色づき始めたリンゴが沢山なっていたのです。よく見るとアーチそのものにもリンゴの果実が鈴なり。

ずっと道なりに続く低い緑にもリンゴの果実。

木は思いのほか自由

色の少なくなった秋の庭に、真っ赤なリンゴが緑の葉とのコントラストも美しく、庭を美しく彩る。真っ赤なリンゴのアーチの下を歩く庭。なんて自由な発想。

イギリスではリンゴの木を使った色々なデザインを目にします。それはリンゴが特別にその手法に向く訳ではなく、リンゴは誰の家にでもある一番普通の木だからです。私達の住んでいたSurrey の家の庭にもリンゴの木が4本ありました。

ごく普通の木だから色々な形にデザインしてきたのでしょう。それならば、日本の関東地方に住む私にとってごく普通の果樹、温州ミカンをデザインできたら面白い。そう思って、両親の植えた変な形の温州ミカンの木を、植木屋さんに頼んで、剪定で扇形に薄く広げていってもらいました。5年の歳月が経過し、1本の温州ミカンが窓いっぱいに広がる景色ができあがりました。窓枠をフレームにした、四季折々変化する自然のピクチャーです。

木は思いのほか自由

ガーデンデザイナー 麻生 恵

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