20年近く経った庭を作り変えました。
新しい庭のデザインコンセプトは、シンプル+ダイナミック。
そしてめざすのは地域に開かれた庭です。
以前の庭は家族の為の庭でしたが、新しい庭は人と人を繋ぐ庭です。
主人公は以前の庭も新しい庭も同じ。父が50年以上前に植えた大きなシダレザクラです。
その大きな樹冠の下に、サクラに包まれるように、家族が寛ぐ為のテーブルと椅子がある、その景色は以前の庭も新しい庭も変わりません。
以前の庭はイギリスから戻ってほどなくして作りました。日本でどんな多年草が育つかの実験ガーデンでもありましたので、色々な草花に包まれていました。父のサクラの下に家族の集うテーブルがすっぽり包まれるように、円形のテラスを作りました。
新しい庭は地域に開かれた庭です。人と人を繋ぐ庭ですので、多くの方々が集えるように広いデッキを作りました。人は緑に抱かれる時、心が安らぐものです。ですからデッキを樹木の株元ギリギリまで持って行き、人が緑の下に座れるように、先ず樹木を図面通りの位置に植え、その後にデッキを作りました。
「リアス式デッキ」これが私のつけた名前です。デッキと植物が交じり合った、私らしいデザインです。
ガーデンデザイナー 麻生 恵